ほとんどの無料で配布されているMT4のEAには口座縛りがあります。EAに口座縛りがつけられている理由は、転売や不正なコピー対策です。無料でEAの配布をしていていると、知らない間に有料で転売されていたり、中身のロジックを抜き取られ改ざんされていたりする危険性があります。
近年ではMT4のEAにもコピー対策が取られ、昔ほどかんたんにロジックを読み取られることはなくなりました。昔は完成したEAをデコンパイルしてしまえば、かんたんに中身が見れてしまう状況でした。今ではデコンパイルはできなくなったものの、大事なEAのロジックが盗まれてしまっては大変です。そういった対策のために口座縛りがかけられています。
口座縛りにもいろいろなやり方があります。一番メジャーな方法は、EAのソースコードに口座番号を書き込み、指定の口座では動かないようにする方法です。利用者はEAの申込時に稼働させたいMT4口座を開発者に知らせ、その後ダウンロードをするという仕組みです。
強固なコピー対策として大手のMT4のEA配布サイトが取り入れている方法は、サーバー認証による口座縛りです。配布サイトのサーバーにアクセスしたうえで、口座番号の認証を行います。この方法であればトラブルがあった場合などに、サーバー側からEAの停止を行うことも可能です。ただしやり方が複雑なため、システム構築のハードルは高いでしょう。
他にもパスワードをつけたり、EAの有効期限をつけたりするやり方があります。開発者によってプロテクトの方法は異なりますが、大事な商品や知的財産を守るために様々な方法でMT4のEAには口座縛りがかけられているのです。
なお、口座縛りのかけられた無料EAの多くでは、デモ口座用のEAが別で配布されています。デモ口座で試してから稼働させたいという方は、デモ口座用のEAがあるかどうか確認してみてください。